JRRS2021 大会長挨拶

日本放射線影響学会第64回大会 大会長

田内 広(茨城大学大学院理工学研究科)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、昨年から多くの国内・国際学会が中止あるいは遠隔開催になっています。本学会も第63回大会は遠隔のみでの開催となりましたが、第64回大会は3密を避ける形での対面を中心としつつ、一部オンラインを併用しての開催を予定しております。
茨城県で初となる日本放射線影響学会の大会は「原点回帰:はじまりの地から放射線影響研究の未来へ」という大会スローガンを掲げました。
「原点回帰」には、1957年に東海村にある原子力研究所で研究用原子炉が臨界に達し、日本で初めて原子の灯がともった場所である茨城県にて、1959年に第五福竜丸事件を受けて日本放射線影響学会を設立された先人達の心意気に思いを馳せながら、放射線科学に関わる多様な分野の研究者が一堂に会して議論するという発足時のスタイルを意識した大会にしたいという思いを込めております。そのため、今回の大会ではシンポジウムやワークショップといった特別企画の数を絞らせていただき、一般口頭発表セッションを充実させる方針とさせていただきました。また、昨年の福島大会におけるオンライン経験からわかった利点を活かし、ポスター発表については世界のどこからでも参加でき、ゆっくりと議論ができるオンライン形式を採用する予定としております。これに合わせて、参加形態も通常の対面による参加に加え、「オンラインのみ参加」という選択肢を設けます。これらの取り組みにより、多様な分野の皆様が世界各地から気軽に参加できる大会を目指しております。
とはいえ、本学会設立の頃とは世の中の状況が大きく変貌し、マンパワーが限られる状況での準備と運営ではありますが、手作り感のある大会の中で、若い研究者や学生の皆様が中堅・シニア研究者と直接議論ができる当初のスタイルを再現しつつ、新しい時代の放射線科学の可能性を拡げる大会にできればと考えております。
水戸市が誇る世界第2位の面積を持つ都市公園である「偕楽園・千波公園」に面した会場で、県外や国外から来訪される皆様には心からのおもてなしを、オンライン参加の皆様にも学術的な議論の喜びを提供するべく、実行委員一同、心を合わせて準備にあたらせていただきます。多数のご参加を心よりお待ちしております。